Insight Global活用事例:散財していたデータを一元管理。グループ全体の効率化を実現

クライアント概要

今回のプロジェクトのクライアント企業は、従業員数700人(連結)の、部品メーカーです。2000年以降、海外展開を積極的に進めており、現在は中国、アメリカ、インドなど海外10カ所で海外子会社を運営しています。


課題

1. 複雑かつ非効率的な集計作業による報告の遅れ
この会社は、海外に10ヶ所の子会社を持っており、毎月各拠点から本社に報告書が送られていました。しかし、会計方式や会計ソフトが国によって違うため、財務資料を作る前に、まず本社の経理部が日本の形式に一つずつ手作業で変更・転記する必要がありました。これら全拠点の膨大なデータを処理する事は、経理部の大きな負担であり、長時間労働の原因となっていました。

2. 海外拠点の詳細な経営数字がわからない
海外拠点からの報告書は、集計データのみ送られてきていました。そのため、経営陣からデータに関する細かい質問があると、後日現地に問い合わせしなければならず、経営陣が迅速に方針を決定する事ができませんでした。

3. データが複雑に散在
各拠点のデータは個別のフォルダに収納されていましたが、海外10ヶ所分のファイルが膨大で、欲しいデータがどこにあるのか分かりにくい、探すのが大変という状況でした。また、異動や退職で急に担当者が変わった場合、引き継ぎが間に合わず、前任者への問い合わせ作業が生じるなど、業務が滞ることがあった。

4. ヒューマンエラーの頻発
会計データの入力は手作業のため、どうしてもミスが生じてしまい、データの信頼性に問題がありました。

5. 慢性的な人材不足
海外子会社設立が相次ぎ、取引件数が増加する一方、すぐに社員を増員する事は難しく、社員の負担が大きくなっているという状況にありました。そこで、ITの力で業務改革を推進し、グループ全体の財務状況を一元管理する必要性が高まっていました。

Insight Global導入成果

1. 作業の自動化により、効率性がアップ
Insight Globalでは、海外子会社の会計ソフトから取り出した仕訳データを自動でクラウドによって吸い上げられ、日本の勘定科目に変換・財務諸表を作成してくれます。更にデータは自動で表やグラフで表現されるため、財務資料の作成も不要に。経営陣への報告は、Insight Globalを見せるだけで十分なので、経理部の長時間労働が解消されました。

2. 経営数字の可視化により、将来を見据えた事業計画が実現
グループ全体の販売、製造の情報の他、株主、出資比率、役員構成、従業員など非財務情報も取り込み、会社の可視化が実現。経営の意思決定が迅速になった上、様々なスパンで将来を予測し、正確な経営計画を立てられるようになりました。

3. 海外拠点の仔細な経営数字を確認、深堀りできる
Insight Globalでは、各拠点の仕訳データを確認できます。経営陣が知りたい情報は全てその場で確認できるため、現地への問い合わせもほとんど無くなりました。

4. 海外経験豊富な公認会計士によるアドバイス
Insight Global導入に当たり、クライアント様の懸念の一つに、「いかに勘定科目の自動変換をスムーズに行うか」がありました。前述の通り、各国で会計方式やソフトが違い、例えばインドの場合、会計基準はIndian GAAPやInd ASがあり、ソフトはTallyが主に使用されています。このように、各国バラバラになっている勘定科目を自動変換するには、まず日本と海外子会社の勘定科目同士の紐付が必要です。この作業は海外の会計方式を熟知した専門家がいなければ困難ですが、弊社には海外経験豊富な公認会計士が常駐し、世界中の会計士と強固なアライアンスを構築しております。各国の会計業務や商習慣に精通した会計士集団が、いつでもアドバイスを行う事が可能なため、安心してInsight Global導入を進めていただくことができます。